男鹿半島周辺で採集されたホヤ類
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概要
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1983年6月に男鹿半島周辺で, ドレッジ (約100m 以浅), スクーバ潜水あるいは磯採集などにより採集されたホヤ類は, 10科34種(属の同定ができないボトリルス科の1種を含む)に分類された。このうち Eugyra extrorsa と Eugyra communis は新種であり, 前者はカンテンボヤ E. glutinans とよく似るが左の生殖腺の位置が異なる。他方 E. communis は, 左右の輸卵管が合一して開口する点でユニークである。また Amaroucium sagamiense, Ascidia alpha, Pyura lignosa, Pareugyrioides japonica (新結合) の4種は日本海新記録であった。2新種のほか, それぞれ55年および35年ぶりに再発見された P. japonica と Molgulaolig ostriata をここに記載した。 本調査における記録種の大部分はこれまで温暖な水域で見い出されている。したがって本調査海域は, ホヤ相をみるかぎり, 対馬暖流に強く影響されていると推察された。
- 国立科学博物館の論文
- 1984-12-01
著者
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