MRA 元画像が診断に有用であった虚血発症中大脳動脈解離の1 例
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概要
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要旨:MRA 元画像所見を契機に初診時に虚血発症中大脳動脈解離と診断しえた1 例を経験した.症例は75 歳女性.突然の失語症,右不全片麻痺で発症した.発症後100 分のMRA で左中大脳動脈M1 狭窄を認め,当初アテローム血栓性脳梗塞を疑ったが,MRA 元画像でM1~M2 に明瞭な線状低信号帯を認めた.左内頸動脈撮影で同部にintimal flap を認め,虚血発症中大脳動脈解離と診断した.抗血栓薬を開始し,第5 病日のMRA でM1 狭窄は消失していたが,左外側線条体動脈から少量の出血を認めたため抗血栓薬を中止した.以後神経症状,画像所見とも良好に経過している.頭蓋内主幹動脈狭窄を伴う虚血性脳卒中において,MRA で線状低信号帯や不整な狭窄・拡張所見を呈する症例,突然発症例では,高齢者や頭痛を伴わない場合でも頭蓋内脳動脈解離の可能性を考慮しMRA を数日以内に再検するなど検索を継続する必要がある.
- 一般社団法人 日本脳卒中学会の論文
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