Hartnup病の1例
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概要
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25歳女性.初診の2ヵ月前より感冒および口内炎のため食事摂取困難が続き,1ヵ月前より両手,足,口周囲に定型的ペラグラ皮疹出現.さらに数日前から精神々経症状と下痢が出現.ペラグラの診断にてニコチン酸アミド投与により上記症状は軽快した.本例のペラグラ発症の原因として食事的要因以外の素因の関与も考えられこれらにつき精査したところ,本例では尿中インジカン反応強陽性,尿中アミノ酸分析における一塩基一酸性アミノ酸の排泄増加,トリプトファン経口負荷テストにおける吸収不全が明らかにされ,本例はHartnup病と診断された.また尿所見からは母親もsubclinicalな本症患者と考えられた.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文
著者
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