単孔式腹腔鏡下に切除した若年者回腸脂肪腫の1例
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概要
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今回われわれは急性腹症にて発症した回腸脂肪腫に対して単孔式腹腔鏡下腫瘍切除術を施行した症例を経験したので報告する.症例は24歳,男性.右下腹部痛を主訴に救急外来を受診し,腹部CTで回腸終末部に近い回腸に23mm大の脂肪腫を認めた.下部消化管内視鏡検査を施行し,回腸の脂肪腫が上行結腸内に逸脱した腫瘤を認めたため,内視鏡下に回腸側への整復を行った.腹痛の原因と考えられたことと,腸重積をきたす可能性があると考え腫瘍切除の適応と診断した.内視鏡的切除が困難であり,待機的に外科的腫瘍切除術の方針とした.良性腫瘍であり,若年者発症であることから単孔式腹腔鏡下に腫瘍切除術を施行した.単孔式腹腔鏡手術は低侵襲性と整容性に優れており,若年者の良性腫瘍に対しては,最も適した手術法と考えられた.
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日本外科系連合学会 | 論文
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