Composix Mesh<SUP>®</SUP>を用いて腹腔鏡下に修復したMorgagni孔ヘルニアの1例
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概要
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患者は78歳の女性.主訴は胸腹部痛および悪心,嘔吐.約5年前に胸部レントゲン検査を受けた際に,縦隔の異常を指摘されたが放置していた.約2年前から胸腹部痛や嘔吐が出現するようになり,近医で経過観察されていた.3カ月前から頻回に胸腹部痛や嘔吐を認めるようになり,3カ月で2キロの体重減少をきたした.そのため,胸腹部CT検査を施行したところ,Morgagni孔ヘルニアと診断され,手術目的に紹介となった.手術は,腹腔鏡下にComposix Mesh<SUP>®</SUP>と吸収型ステプラー(Absorba Tack<SUP>®</SUP>)を用いてヘルニア門を修復した.ヘルニア内容は横行結腸と大網であった.手術時間は35分で,術直後より自覚症状は消失した.術後6病日に軽快退院した.術後6カ月の胸腹部CT検査で再発は認められなかった.腹腔鏡下にComposix Mesh<SUP>®</SUP>を用いてMorgagni孔ヘルニアの修復を行い,良好な結果が得られた.本術式は低侵襲で整容性に優れ,術後患者のQOLの向上に寄与できると考えられた.
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日本外科系連合学会 | 論文
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