Meckel憩室が原因であった腸閉塞に対して腹腔鏡下手術が有用であった1例
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概要
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症例は30歳代男性.腸閉塞の診断で入院となった.腸閉塞で3回の入院歴があるが,開腹歴はない.long tubeを留置し,保存的加療で改善した.繰り返す腸閉塞の原因精査のために,小腸内視鏡検査を施行した.回腸に狭窄部位を認めたが,粘膜面には異常はなく,内視鏡の通過は可能であった.狭窄の原因が不明であったため,診断と治療の目的で,腹腔鏡下手術を施行した.回腸末端から約150cmの小腸にMeckel憩室が存在し,後腹膜と腸間膜に癒着していたことから,Meckel憩室の炎症性癒着による腸閉塞と診断した.Meckel憩室を含めた小腸部分切除術を小開腹下に施行した.術後経過は良好であり,その後腸閉塞の再発は認めていない.繰り返す腸閉塞症例ではMeckel憩室も鑑別におくべきであり,本疾患に対して,腹腔鏡下手術は有用である.
- 日本外科系連合学会の論文
日本外科系連合学会 | 論文
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