巨脾を呈した遺伝性球状赤血球症に対する腹腔鏡下脾臓摘出術の1例
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概要
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患者は32歳の女性.第2子出産時に遺伝性球状赤血球症と診断,黄疸と高度の貧血発作のため脾臓摘出目的に当科紹介,腹腔鏡下脾臓摘出術を施行した.脾周囲間膜を切離し脾臓を授動,脾門部を自動縫合器で一括閉鎖切離した.巨脾を呈しており,通常の回収バッグにおさまらないため,小切開創からアイソレーションバッグTMを挿入,バッグに脾臓を収納したのち腹腔外へ取り出した.脾臓重量は1,240gで,医学中央雑誌で検索しうる限り,遺伝性球状赤血球症に対する腹腔鏡下脾臓摘出術としては最重量の巨脾を呈していた.脾臓の回収において,脾組織の散布によるsplenosisを防ぐため,アイソレーションバッグTMの使用が有用であった.
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日本外科系連合学会 | 論文
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