閉鎖孔ヘルニア嵌頓例に対する腹腔鏡下手術
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
閉鎖孔ヘルニア嵌頓症例5例に対して腹腔鏡下手術を施行したので報告する.全例が女性で,平均年齢は82.2歳であった.入院までの病悩期間は平均6.0日で,CT検査で閉鎖孔ヘルニア嵌頓と術前診断し,緊急手術を施行した.3例では腹腔鏡下に嵌頓を解除し,閉鎖孔にplugを挿入した.一方,他の2例では解除できずに開腹移行し,壊死を認めた小腸を切除し,閉鎖孔を直接縫合閉鎖した.合併症としては開腹移行した2例で肺炎を発症し,内1例が死亡した.他の3例の予後は良好で,術後平均11.3日で退院した.閉鎖孔ヘルニアの術前診断に,CT検査は有用であった.また手術侵襲の少ない腹腔鏡下手術は,閉鎖孔ヘルニアに対する最適な手術術式である.
- 日本外科系連合学会の論文
日本外科系連合学会 | 論文
- 大腸内視鏡検査後に横行結腸の大網穿通により皮下気腫・後腹膜気腫を発症した1例
- 食道神経鞘腫の1例
- 切除不能・再発大腸癌に対し,2次治療以降に行ったmFOLFOX6療法の治療成績
- Composix Mesh®を用いて腹腔鏡下に修復したMorgagni孔ヘルニアの1例
- 膀胱癌術前検査のMRI拡散強調画像で発見された直腸S状部癌の1例