非浸潤性乳管癌の背景病変の臨床病理学的検討
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概要
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目的:DCISの背景に存在する乳管内増殖性病変の臨床病理学的特徴と意義を明らかにする.方法:術後5年以上経過したDCIS症例118例を対象とした.DCISとその背景病変を2003年のWHO分類に従い,DINの概念を導入して病理組織学的に検討した.結果:118例のうち,26症例にFEA(DIN 1A),ADH(DIN 1B)や末梢型乳管内乳頭腫を背景に認めた.DCIS病変の進展範囲はlow grade(DIN 1C)がintermediate・high grade(DIN 2・3)より狭く,low grade DCISはより早期の病変と考えられた.結語:DCISの背景に存在する異型乳管内増殖性病変や末梢型乳管内乳頭腫は乳癌の前駆病変と捉えるべきと考えられる.DINの概念は、異型乳管内増殖性病変(DIN 1)からhigh grade DCIS(DIN 3)までの一連の病変を適切に理解する上で有用である.
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