潰瘍性大腸炎に合併した大腸inflammatory fibroid polypの1例
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概要
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潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis以下,UC)に併発した直腸inflammatory fibroid polyp (以下,IFP)の稀な1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例はUCに対し10年間の内服治療歴を有する78歳,女性.近医で下血の精査のため大腸内視鏡検査を受けたところ,Matts分類3度のUC,中部直腸に径25mm大の有茎性ポリープが認められた.ポリープの生検では悪性所見は認められなかったが,確定診断はできなかった.当科で,大腸亜全摘・回腸嚢肛門管吻合を施行した.切除標本の病理組織学的検索では,活動期のUC粘膜を背景に,肉芽組織と炎症性細胞浸潤を特徴とするIFPを認めた.UCに併発した大腸IFPの本邦報告例は自験例を含め3例のみであり,本症例はIFPの発生を考える上で貴重な症例と考えられる.
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日本外科系連合学会 | 論文
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