同時性4多発大腸癌の1切除例
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概要
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大腸は他臓器に比べ多発癌が発生する頻度が高く,また診断治療技術の向上に伴い日常診療で遭遇する機会も徐々に増加している.今回,われわれはS状結腸癌3病変,直腸癌1病変の同時性4多発癌症例を経験したので報告する.症例は64歳,男性.2006年はじめより頻回便,血便が出現し,同年7月前医受診するも経過観察となる.2007年8月起立時めまいを主訴に同院を受診し著明な貧血(Hb 4.2g/dl)を認めた.大腸内視鏡(CF)を施行したところS状結腸癌3病変,直腸癌1病変の多発病変を認めた.当院を紹介受診し2007年9月入院となる.CFを再検したところS状結腸に2型2cm大,3型3cm大,2型1.5cm大,直腸2型5cm大の大腸癌を認めた.CTで遠隔転移なく超低位前方切除術D3郭清を施行した.病理検査ではn1で根治度Aであった.術後は24カ月無再発生存中である.
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