肝切除後の腹腔内孤立性リンパ節再発に対し2回の摘出術を施行し得た肝細胞癌の1例
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概要
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肝細胞癌リンパ節転移再発は比較的稀な再発様式である.今回われわれは肝切除後の腹腔内孤立性リンパ節転移再発に対し2回の摘出術を施行し得た1例を経験したので報告する.60歳代,男性,1997年2月に肝細胞癌に対し肝外側区域切除術を施行した.病理所見では中分化型肝細胞癌,vp1,vv0,im0,非癌肝は慢性肝炎であった.3年後の2000年4月に膵体部上縁径5cm大の,5年後の2002年4月に膵体部下縁に径3cm大の孤立性リンパ節転移再発を認め,2度のリンパ節摘出術を施行した.病理所見ではいずれも中分化型肝細胞癌であった.治療を継続したが2回目のリンパ節摘出術から3年7カ月後(初回リンパ節摘出から5年7カ月後)の2005年11月に,残肝再発,骨転移のため癌死した.肝細胞癌術後の孤立性リンパ節転移再発に対し2回の切除を行い得た報告はなく貴重な症例と思われ,若干の文献学的考察を加え報告する.
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