術前検査にて胆嚢捻転症と診断し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した1例
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概要
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症例は,74歳,男性。主訴は,上腹部痛。腹部超音波検査所見で,胆嚢の腫大と壁の肥厚を認めた。腹部CT検査でも,胆嚢の腫大は高度で,壁の肥厚を認めた。造影CTでは,胆嚢壁の造影は不良であった。胆嚢捻転症の診断で同日緊急手術を施行した。胆嚢は暗赤色に変色し,著明に緊満していた。胆嚢床がほんの一部のみ肝臓に癒着したGross II型の遊走胆嚢で反時計回転に360°回転していた。捻転を解除し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した。術後経過は良好で第14病日に退院した。本症は,捻転を解除すれば肝床部の剥離はほとんど必要なく手術は容易であることが多いと考えられ,可能であれば腹腔鏡下胆嚢摘出術を治療として選択すべきと考えられた。
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日本外科系連合学会 | 論文
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