胃癌における免疫組織化学的染色を用いた微小リンパ節転移検出に関する検討
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概要
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胃癌における微小リンパ節転移の臨床的意義を明らかにする目的で, 縮小手術の対象となり得る深達度が漿膜に達しない胃癌158症例を対象とし, 郭清リンパ節6,205個にHematoxylin and Eosin (HE) 染色と免疫組織化学的 (immunohistochemical ; IHC) 染色を施行し, リンパ節転移を検討した。HE染色で転移を認めず, IHC染色で転移がみられる場合を微小転移陽性と定義した。その結果, HE染色で陰性108例中微小転移陽性は4例 (3.7%) あり, HE染色陰性のリンパ節5,946個中34個 (0.57%) に微小転移を認めた。本研究では, 微小転移陽性例は少数で予後との有意な関連は見いだせなかったが, 微小転移によって転移陽性リンパ節群が変化し, 進行度も変化した症例が7例みられた。したがって, 微小転移の検索は予後の予測や術後補助化学療法の適応決定に有用である可能性が示唆された。
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