地域で活躍する乳腺クリニック―乳癌検診・診療における役割と現状・今後の課題 小地方都市での乳腺専門クリニックの役割―施設検診担当機関,精密検査機関,治療機関としての現状と課題:―施設検診担当機関,精密検査機関,治療機関としての現状と課題―
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概要
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マンモグラフィ併用乳がん検診はここ数年の間に全国の市町村で開始され,2009年現在,京都府でも全市町村で実施されている。検診開始に伴い,地方にも検診実施機関,精密検査および治療機関が必要になる。こうした状況の中で地方に乳腺専門クリニックを開設した場合,(1)地域住民等への乳がん早期発見の啓蒙,(2)市の乳がん検診施設,(3)地域のマンモグラフィ読影施設,(4)乳がん検診精密検査機関,(5)乳腺(特に乳がん)診療専門施設等の役割が期待される。当院は京都府北部の地方都市(舞鶴市)に2007年6月に開院した乳腺専門有床診療所であり,常勤医師1名,スタッフ18名で上記の役割を徐々にではあるが果たしつつあると考えている。しかし,現状でも医師1名に少なくとも1日30名の外来診察,15件のUS (年間約3,000件),30件のマンモ読影(年間約7,000件),年間約400件の細胞診,40件のマンモトーム生検,120件の手術に加え,入院患者診療業務をこなさなくてはならない。また,臨床放射線技師1名に,少なくとも1日13件(年間約3,000件)のマンモグラフィ撮影の他に一般撮影,CT撮影,およびマンモトーム生検介助が求められている。今後もさらに患者数の増加が予想されるため,スタッフのさらなる充実が課題である。また,患者数が増加しても乳腺診療の質を維持,向上させることが必要であり,そのためのスタッフが一体となった業務の効率化,システム化も重要な課題である。
- 日本乳癌検診学会の論文
日本乳癌検診学会 | 論文
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- タイトル無し