検診デジタルマンモグラムのハードコピー診断とソフトコピー診断の検討
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概要
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CR方式の検診デジタルマンモグラムのハードコピー(HC)とソフトコピー(SC)の所見の描出能の差異を比較した。平成18年9月から平成19年1月に出張検診で撮影されたデジタルマンモグラム969例のHC,SCそれぞれを精中委A認定医12名が分担し二重読影した結果,4回の読影のうち少なくとも1名がカテゴリー2以上とし,かつ4回のカテゴリーが完全には一致しなかった65例69所見を対象とした。所見の内訳は腫瘤13,局所的非対称性陰影(以下,FAD)39,石灰化15,構築の乱れ2。69所見を読影医12名中読影経験の豊富な3名により,同一人物のHCとSCを並べて比較し,所見の描出能を評価した。使用モニタは5M LCD。69所見中HCとSC間の見え方に差異があると思われたのは13所見(腫瘤1,FAD 6,石灰化6)。54所見はHCとSC間に描出能の差異はないと思われた。2所見は読影医間で評価の相違があった。石灰化はHCよりも明らかにSCの拡大により多く描出された。乳腺内のFADはSCで明るさとコントラストを変化させることにより濃度が強調され,過剰に拾い上げる傾向がある一方,乳腺外の淡い所見はコントラストなどを変化させても情報を読みとることが困難であった。SCでは所見の情報を十分に得るようビューワーソフトの機能を最大限に生かして読影しなければならない。デジタルマンモグラフィおよびソフトコピー診断は現在なお発展途上の技術であり,今後の展開が期待される。
- 日本乳癌検診学会の論文
日本乳癌検診学会 | 論文
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