乳癌検診‐受診率向上のためにすべきこと(1)NPO法人三重乳がん検診ネットワークの活動状況‐マンモグラフィ検診ファイル共有のためのネットワークシステムの開発‐:―マンモグラフィ検診ファイル共有のためのネットワークシステムの開発―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【目的】三重乳がん検診ネットワークの活動により, 三重県におけるマンモグラフィ乳癌検診の精度向上と普及を図る。【方法】1) 共通登録ファイルの利用 : 各医療機関では, 得られた検診結果を共通のフォーマットを用いたファイルへ入力する。本ネットワークの趣旨に賛同し, 同意を得たマンモグラフィ受診者の検診結果を固有のID番号を付して登録する。2) 登録ファイルの共有化 : 各医療機関において登録された検診ファイルをネットワーク医療機関において共有するためのシステムを構築した。各医療機関のマンモグラフィ検診結果入力システムとデータの一元管理のための中央サーバをインターネット上に構築したVPN回線で繋ぎ, 送受信されるデータはすべてSSL通信により暗号化した。検診結果の入力画面は, Java appletにて構築したWebアプリケーションとした。【結果】2005年7月より約25医療機関にて登録を開始したが, 2006年12月現在, 登録者数は15,000人を超えた。2006年10月より, 22医療機関において登録ファイルを共有するためのネットワークシステムを稼動した。幸い, 現在までのところ大きなトラブルは発生していない。本システムの稼働により, 受診者が前年度とは異なる医療機関でマンモグラフィ検診を受けても, 本人自身のファイルが即時に取り出され, 受診者固有の経年的な検診ファイルの作成や, 読影支援に役立つなどさまざまな利点がもたらされた。また手術結果や転帰を追記することにより, 癌登録にも応用し得ると考えられる。【考察】今後の課題としては, ネットワークへの登録者数と参加医療機関の増加を図らねばならない。さらに検診結果だけでなくデジタル画像の送受信も可能となるようなネットワークシステムの開発に努めていく予定である。
- 日本乳癌検診学会の論文
日本乳癌検診学会 | 論文
- Characteristics of Patients with Interval Breast Carcinomas.
- Evaluation of Mass Screening for Breast Cancer Conducted under the Health and Medical Service Law for the Elderly and the Actual Conditions of Health Insurance Administration in Zentsuji City.
- Two Cases of Mucinous Carcinoma of the Breast Manifested as Interval Cancer.
- Breast-Conserving Therapy for Breast Cancer Patients Showing Mammographic Evidence of Calcification.
- タイトル無し