低リスク初産婦での妊娠中期子宮動脈血流速度波形と妊娠予後に関する検討
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概要
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<B>目的</B>:低リスクの初産婦において,妊娠中期子宮動脈血流波形異常の頻度を明らかにし,血流波形異常とPIH発症,Light for date(LFD)児出生の関連を検討する.<B>対象と方法</B>:低リスクの単胎初産婦で,2009年4月から2010年4月末に妊娠中期子宮動脈血流波形測定が行われ,当科で分娩を取り扱った137例を対象として,子宮動脈血流波形とPIHの発症,LFD児出生との関連を調べた.妊娠初期リスクスコアで0‐1点のものを低リスクとし,子宮動脈のPI値はMerz Eの基準値を用いて両側の平均値が95パーセンタイル以上を高値とした.<B>結果と考察</B>:子宮動脈血流波形PI値上昇3例中,PIHの発症例はなく(p=0.978),2例にLFD児を認めた(p=0.020).多変量ロジスティック解析では,LFD児出生に関連する因子としてPI値上昇が抽出された.PIH発症に関しては有意な項目はえられなかった.<B>結論</B>:低リスク単胎初産婦に対しても,妊娠中期の子宮動脈血流測定での血流波形異常の出現は,LFD児出生予測に関して有用である可能性がある.
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一般社団法人 日本超音波医学会 | 論文
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