左室内腔形態と左室内非同期(dyssynchrony)との関連についての検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
<B>目的</B>:左室内腔形態(球形か細長)と左室内非同期(dyssynchrony)との関連について明らかにすることを目的とした.<B>対象と方法</B>:左室駆出分画35%未満の左室収縮能が低下した25例(女性5例,男性20例,平均64±14歳)を対象とした.心エコー図検査にて左室長径を短径で除した値(sphericity index: SI)を算出し左室内腔形態の指標とした.2Dエコーの組織ドプラ法でTs-SDを,3Dエコー法でsystolic dyssynchrony index(SDI)をdyssynchronyの指標として求め,SIとTs-SD,SDIとの関連及び治療薬の影響について検討した.<B>結果と考察</B>:SIとSDIは有意に相関した(r=-0.44,p<0.05)が,SIとTs-SDとの間には相関を認めなかった(r=-0.22).β遮断薬,アンジオテンシン変換酵素阻害薬/アンジオテンシン受容体拮抗薬,スタチン内服の内服群は,非内服群と比較して,それぞれSIは大きく左室は細長で,dyssynchronyは小さい傾向にあった.<B>結論</B>:左室が球形化した心不全患者ほどdyssynchronyは強かった.左室が球形を呈することがdyssynchronyを増悪させることが示唆された.
- 一般社団法人 日本超音波医学会の論文
一般社団法人 日本超音波医学会 | 論文
- 腎泌尿器疾患の超音波診断‐腎細胞癌の超音波像‐
- 左室内腔形態と左室内非同期(dyssynchrony)との関連についての検討
- 硬変肝表面結節像の超音波検査による分類―腹腔鏡検査による肝表面像との比較検討―:-腹腔鏡検査による肝表面像との比較検討-
- 腹腔鏡下手術に腹腔鏡用超音波が有用であった再発粘膜下腫瘍の1例
- 消化管超音波検査が術前診断に有用であった小腸憩室炎の1例