臨床 先天性心疾患に合併する感染性心内膜炎の外科治療の検討
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概要
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1979年以降経験した先天性心疾患に合併する感染性心内膜炎(IE)手術例につき検討した.症例は11例(男5例,女6例,6歳~57歳,平均26.9歳)で,基礎心疾患は心室中隔欠損症5例,心房中隔欠損症,動脈管開存症各2例,左室右房交通症,右室二腔症各1例であった.起炎菌は8例で検出され連鎖球菌が7例,多剤耐性ぶどう球菌が1例であった.感染の活動期手術が5例,非活動期手術が6例で,それぞれ2例(40%),1例(17%)を失った.活動期死亡の2例はNew York Heart Association(NYHA)心機能分類の4度で,術前の乳酸脱水素酵素,血中尿素窒素値が生存例に比して有意に高値であった.右心系の心内膜炎が5例(45%)にみられた.起炎菌の64%が連鎖球菌でペニシリンGを第一選択とすべきものであった.
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公益財団法人 日本心臓財団 | 論文
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