臨床 トレッドミル運動負荷試験における不整脈:4,807例の検討
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概要
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トレッドミル運動負荷試験を施行した4,807例のうち,虚血性心疾患(IHD)(3,173例),心筋症(190例),弁膜症(201例)を中心として,負荷時に出現する不整脈の頻度を検討した.負荷前および後の心室期外収縮の頻度は,IHD7.5,26.6%,心筋症16.8,43.7%,弁膜症8.5,41.8%であり,上室期外収縮の頻度はIHD4.8,24.5%,心筋症7.4,24.2%,弁膜症4.5,25.9%であった.負荷後の心室期外収縮はIHDに比べ心筋症,弁膜症で有意に高率に出現し,特に拡張型心筋症,連合弁膜症で多かった.IHDでは心筋梗塞を有する例,虚血反応陽性例において負荷後心室期外収縮が高率に出現した.本研究の結果はトレッドミル運動負荷試験における不整脈の出現に関する基礎データとなるものと考えられた.
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