症例 右心室内に巨大な血栓の形成をみとめ,著明な出血傾向を示した純型肺動脈閉鎖の1例
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概要
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生後2 カ月男児. 出生直後よりチアノーゼ出現.チアノーゼ増強し入院.入院時採血部位に出血斑および血腫を認めた.検査上,Ht 72.1%と高ヘマトクリット血症を呈し,血小板数は8000/mm3と著しい低値を示していた.心カテーテル検査により動脈管開存を伴う純型肺動脈閉鎖と診断.心不全に対する加療および血液凝固異常に潟血を行ったが心不金増悪し死亡した.剖検所見:右心室内に右室内に右室腔全体を占める巨大な血栓を認め,心および肺細少動脈内にフィブリン血栓が散見された.また全身性に点状および斑状出血が認められた.<BR>右心室内に巨大な血栓の形成を認め,また著明な出血傾向を示した動脈管開存を伴う,純型肺動脈閉鎖の1例を報告し,同時にチアノーゼ性先天性心疾患と血液凝固異常について考察を加えた.
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