症例 ペースメーカ植え込み後11年以上経過し,とくに直接誘導型ペースメーカで10年以上無事故で経過している房室ブロック症例について
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概要
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現在57歳の女性で,昭和36年頃よりAdams-Stokes発作を呈し,昭和39年3月に自製の電池自蔵型ベースメーカの植え込みを行なった.その後電池消耗,感染により一時体外ペーシングを行なったが,昭和40年5月に独自に開発した直接誘導型ペースメーカ(電極はステンレス鋼有芯コイル状電極)の植え込みを行なった.以来ペースメーカの故障もなく10年以上無事故で経過し,元気に家庭生活を送っている.心臓カテーテル検査を昭和41年および昭和50年に行なったが,いずれの検査でも良好な心臓機能を示した.最近,リチウム電池,Ni-Cd電池,原子力電池による長寿命ペースメーカの開発が行なわれているが,寿命の点では誘導型ペースメーカはそれらを凌ぐものと考えられ,積極的な研究開発が望まれる.
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公益財団法人 日本心臓財団 | 論文
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