重症心身障害医療からみた小児脳死に関する私見
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概要
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たとえ原疾患の治癒が見込めなくとも, 重い障害を持つ人の能力を最大限引き出し, 身体と生活の両面を支えることが重症心身障害医療である. 特に超重症児に対しては快適な生命維持を目標とする緩和医療的側面ももつ. 家族も医療者も子ども達の現状を正確に受け止め, 現実を受け容れるしかない. 医師以外にも多職種がチームとして関わり, 本人および家族の苦痛をとりながら, 彼らが充実した毎日を送れることを目指している. 重要なことは, 重症心身障害児本人にとっても家族にとっても悔いのない人生を送ってもらうことであり, 単なる時間的長さの延長ではない. 超重症児と脳死は混同されるべき概念ではない. 元気な人も障害をもつ人も安心して暮らしていける社会を作ることが理想である.
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一般社団法人 日本小児神経学会 | 論文
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