Mixed serrated polyp(sessile serrated adenoma/polyp and traditional serrated adenoma)に併存して発生した盲腸SM癌の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は73歳,男性.急性膵炎の診断で入院中に施行したスクリーニング目的の下部消化管内視鏡検査で盲腸に径20mm大のIIa+IIc病変を認めた.隆起部は鋸歯状の腺管開口部を認めるIII<SUB>H</SUB>型pitと開大したII型pitが混在していた.陥凹辺縁部は正常粘膜で立ち上がり,陥凹内部のpitは辺縁不整かつ狭小化,輪郭不明瞭が見られV<SUB>I</SUB>高度不整と診断した.SM深部浸潤癌と診断して外科的治療を薦めたが,本人の強い希望でESDを施行した.病理組織結果はWell and focal moderately differentiated adenocarcinoma with mixed serrated polyp,SM(1,900μm),ly1,v0,HM0,VM0であり,後日追加腸切除を行ったが腫瘍の残存は認めなかった.癌部および鋸歯状病変部のムチンコア蛋白発現,遺伝子解析の結果から本症例の発育進展過程を考察した.
著者
-
勝木 伸一
小樽掖済会病院 内科
-
藤田 朋紀
小樽掖済会病院・消化器科
-
和賀 永里子
小樽掖済会病院消化器病センター
-
下立 雄一
小樽掖済会病院消化器病センター
-
高梨 訓博
小樽掖済会病院 消化器病センター
-
藤田 昌宏
名寄市立大学
-
和賀 永里子
小樽掖済会病院 消化器病センター
-
下立 雄一
小樽掖済会病院 消化器病センター
-
勝木 伸一
小樽掖済会病院 消化器病センター
関連論文
- シェーグレン症候群を合併した周期性血小板減少症とその周期性機序の解析
- 出血源と考えられた十二指腸脂肪腫の1例
- SP-10 小腸内視鏡,および小腸3D-CTにて安全に手術しえた小腸GISTの1例(特別ポスター2 小腸GIST,第62回日本消化器外科学会定期学術総会)
- 9.大腸aberrant crypt fociを指標とした発癌予防の臨床(大腸癌発生予防の基礎と臨床)
- 大腸癌の前癌状態
- 354 小腸3DCTの描出法の検討(CT検査 三次元処理,一般研究発表,日本放射線技術学会 第34回秋季学術大会)
- 低侵襲治療が奏効した upside down stomach の2例
- 大腸Endoscopic Submucosal Dissection(ESD)困難例に対するダブルバルーン式内視鏡の有用性--安全で確実なESDを行うために (ESDのさらなる普及に向けて) -- (ESD困難例への対処)
- 拡大内視鏡を用いたAberrant crypt foci の観察 : preneoplastic lesion としての意義
- Bevacizumab 併用化学療法が奏効し, 原発巣の著明な瘢痕収縮により腸閉塞を発症した切除不能進行大腸癌の1例
- 大腸SM癌における低分化胞巣の臨床的意義
- Two Cases of Ulcerative Colitis Followed up Endoscopically after Administration of Infliximab
- Mixed serrated polyp(sessile serrated adenoma/polyp and traditional serrated adenoma)に併存して発生した盲腸SM癌の1例