大腸憩室出血に対する最適な内視鏡的処置法の検討
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概要
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大腸憩室出血症例において,出血憩室を同定するための大腸鏡前処置の有用性と検査の時期,止血法について,大腸鏡施行110症例にて検討した.ポリエチレングリコール(PEG)溶液による前処置施行例のほうが未施行例より出血点の同定率が高い傾向を示し(28.2% vs. 12.0%,p=0.11),最終下血から18時間以内に大腸鏡を施行した例では,それ以後に比し有意に高かった(40.5% vs. 10.5%,p<0.01).下血症例で憩室出血が疑われるものには,全身状態が許せばPEG溶液の前処置を行い,最終下血より18時間以内に大腸鏡を行うことで,出血点を同定することについて改善し得ると思われた.
- The Japanese Society of Gastroenterologyの論文
著者
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日比 紀文
慶應義塾大学医学部消化器内科
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立道 昌幸
昭和大学医学部衛生学
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塚田 信廣
東京都済生会 中央病院 内科
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前田 憲男
東京都済生会中央病院 内科
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中澤 敦
東京都済生会中央病院 内科
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鳩貝 健
東京都済生会中央病院 内科
-
重松 武治
東京都済生会中央病院 内科
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岩崎 栄典
東京都済生会中央病院内科
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泉谷 幹子
東京都済生会中央病院内科
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前田 憲男
東京都済生会中央病院内科
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日比 紀文
慶應義塾大学
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永田 博司
財団法人神奈川県警友会けいゆう病院内科
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水城 啓
財団法人神奈川県警友会けいゆう病院内科
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重松 武治
東京都済生会中央病院内科
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