P9-14 全身性強皮症に伴う間質性肺炎急性増悪が集学的治療で改善した1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【症例】40歳 女性【現病歴】平成18年12月よりレイノー現象があり当科初診.平成19年両手指に浮腫性硬化を認め,強皮症浮腫期の診断でプレドニゾロン20 mg/日より開始し漸減,平成21年9月で中止した.平成21年6月より軽度の間質性肺炎(IP)を認め,平成23年9月には咳嗽,呼吸困難が増悪し,KL-6上昇,胸部CTでIP増悪があり,エンドキサンパルス(IVCY)を導入,計8回施行した.その後皮膚硬化及びIPは徐々に増悪を認めた.平成25年初旬より咳嗽が増え,末梢気道病変の可能性が指摘されβ2刺激薬吸入を開始した.5月20日に気管支喘息発作を起こし,呼吸不全を呈したため加療目的に入院した.ステロイド及びテオフィリン治療にて軽快し9日目にステロイドは中止した.ステロイド中止後発熱,心嚢液貯留,呼吸不全を呈し,胸部CTにてIP増悪を認めた.ステロイドパルス療法,エンドトキシン吸着療法,免疫グロブリン大量静注療法,シルベスタットNaによる治療を行い,呼吸状態が改善した.さらにRodnan scoreも改善した.【考案】IVCY治療を行うも増悪を認めた全身性強皮症のIP急性増悪に集学的治療が有効であった.さらに皮膚硬化に対しても有効であった.文献的考察を加え報告する.
- 日本臨床免疫学会の論文
著者
-
猪股 弘武
日本大学医学部内科学系血液膠原病内科分野
-
松川 吉博
日本大学医学部付属板橋病院第一内科
-
長澤 洋介
日本大学医学部6年生エレクティブコース
-
井汲 菜摘
日本大学医学部内科学系血液膠原病内科分野
-
野崎 高正
日本大学医学部 内科学系 血液膠原病内科分野
-
杉山 海太
日本大学医学部 内科学系 血液膠原病内科分野
-
白岩 秀隆
日本大学医学部 内科学系 血液膠原病内科分野
-
武井 正美
日本大学医学部 内科学系 血液膠原病内科分野
-
北村 登
日本大学医学部 内科学系 血液膠原病内科分野
-
横江 勇
日本大学医学部 血液膠原病内科
-
原岡 ひとみ
日本大学医学部 血液膠原病内科
-
松川 吉博
日本大学医学部 内科学系 血液膠原病内科分野
-
井汲 菜摘
日本大学医学部 内科学系 血液膠原病内科分野
関連論文
- 肝機能障害が遷延した成人慢性活動性EBウイルス感染症の一例
- 関節リウマチの根治的治療を目指して-Epstein-Barr ウイルスと感染制御遺伝子(SAP)の応用の可能性
- 299. 慢性疲労症候群の病態像の差異と治療について(膠原病・免疫関連疾患)
- SLEに合併した巨大膵嚢胞の1症例
- 壊死性血管炎を伴う溶血性連鎖球菌感染後反応性関節炎の一例
- 長期生存 acquired immunodeficiency syndrome の一例
- 腫瘍と紛らわしい頸椎ヘルニアの一例
- 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)を合併した大動脈弁狭窄症の手術例
- 急性巣状細菌性腎炎の2小児例
- 26.皮膚筋炎に合併した肺癌の一手術例:71回肺癌学会関東支部
- 17-168 関節リウマチの病態を修飾する二次性線維筋痛症(慢性疼痛2,一般演題(ポスター発表),近未来医療を担う心身医学,第1回日本心身医学5学会合同集会)
- 慢性EBウィルス感染症による小腸病変より発症し,血球貧食症候群を繰り返しエトポシド間歇的投与によりコントロールしえた成人例
- 播種性カポジ肉腫を発症した邦人エイズ患者の一例
- AZT, ddI併用療法による血小板減少症の改善をみたHIV感染者の一例
- 切除肺癌例におけるCD15及びSialy1 CD15の組織内発現の検討 : 腫瘍マーカー(4)
- IF-4 慢性疲労症候群とFibromyalgia Syndromeの異同について(ストレス・免疫I)
- I-E-27 心療内科領域における慢性疲労症候群の検討(内分泌・代謝III)
- MRIによる心機能評価 : 左室肥大の定量測定
- 全身性エリテマトーデスに合併したヒトパルボウイルスB19感染症
- 咳喘息にRamatrobanが奏功した3例
- 48 1インフルエンザウイルス(IV)感染によるCOX-2発現
- 成人 Still病の診断と病態 : 12症例の臨床像の解析から
- D-51 cope 針による胸膜生検の診断的有用性について(胸膜腔診断)(第 22 回日本気管支学会総会)
- 胃壁および肺に浸潤を認めinterferon-αで軽快した原発性マクログロブリン血症の1例
- F-2 先天性気管支分岐異常に関する検討(症例 1)(第 21 回日本気管支学会総会)
- E-36 喀血をきたした気管支拡張症の臨床的検討(喀血 2)(第 21 回日本気管支学会総会)
- D-55 転移性肺腫瘍における気管支鏡検査の臨床的意義(微小肺癌 5)(第 21 回日本気管支学会総会)
- D-1 中心気道病変を呈した症例の臨床的検討(中枢気道病変)(第 21 回日本気管支学会総会)
- 健常人単球のモノカイン産生に対するフィブロネクチンの関与
- 気管支腔内に腫瘍の直接所見を認めた転移性肺腫瘍症例の検討
- 直接癌性空洞内部を観察しえた原発性肺癌の 1 例
- 免疫不全患者の呼吸器感染症に対する気管支鏡検査の意義
- Immunocompromised host の肺感染症に対する気管支鏡検査の診断的意義(気管支鏡採取検体を用いた感染症の診断)(第 16 回日本気管支学会総会特集号)
- ヘルペスウイルス感染症の制御-Epstein-Barr ウイルス感染と免疫機構を支える遺伝子(SAP/SH2D1A)
- ウイルスとリウマチ性疾患
- 抗好中球細胞質抗体陽性を示し, 急速進行性腎炎を合併した全身性ならびに限局性皮膚硬化症例
- 9. 気管支鏡施行時に多量出血を認めた気管支結石の 1 例(第 59 回関東気管支研究会)
- 慢性関節リウマチの最新治療 : 抗TNF-α抗体、抗IL-6受容体抗体療法
- 慢性関節リウマチの病因 : Epstein-Barr ウイルスとの関連
- 尿中 Bence Jones protein (BJP) にクリオグロブリン活性を認めた多発性骨髄腫
- 細胞貧食性組織球性脂肪織炎の一例
- 24. 経気管支鏡的フルコナゾール注入療法が奏効した組織侵入型気管支肺アスペルギルス症の 1 例(第 61 回日本気管支学会関東支部会)
- ステロイド性骨粗鬆症の診断と治療のためのガイドラインについて
- Letter to the Editor
- Helicobacter pylori の消化管病変
- 関節リウマチにおける新しい治療法
- 司会のことば(S19 関節リウマチの診療の革新的進歩,シンポジウム,第61回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- ウイルスと自己免疫疾患 : 原因としての Epstein-Barrウイルスの可能性
- ウイルスと自己免疫疾患-原因としての Epstein-Barr ウイルスの可能性
- タイトル無し
- P9-20 原因不明の急性呼吸不全で死亡した後天性免疫不全症候群(AIDS)一例
- P5-05 TNF阻害薬無効例に対するトシリズマブの有用性の検討(中間報告)
- P9-14 全身性強皮症に伴う間質性肺炎急性増悪が集学的治療で改善した1例