住民検診における無症候性Brugada型心電図変化の検討
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概要
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平成10年度に当センターで施行した徳島県内の住民検診心電図施行例18,949人(男性6,325人,女性12,624人)の中で,典型的なBrugada型心電図変化を有する例の出現頻度は0.04%(8例)で,全例男性であった。8例中,自覚症状を有する例はなかった。冠危険因子は高血圧を2例,高脂血症を4例,肥満を1例に認めた。8例中,6例が心電図記録追跡可能であり,心電図変化がほぼ不変の例が3例あった。別の年度で非典型的となる例が2例あった。別の年度でほぼ正常の変化を示したのが1例あった。また,Brugada型心電図変化疑い例の出現頻度は0.09%(17例)で,男性16例,女性1例であった。17例中,11例が心電図記録追跡可能であり,別の年度で4例(男性3例,女性1例)に典型的なBrugada型心電図変化を認めた。住民検診で発見される無症候性Brugada型心電図変化は,経時的心電図波形変化もあり,厳重な経過観察及び経年波形変化の検討も必要と思われた。
- 公益社団法人 日本人間ドック学会の論文
著者
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相良 安信
(財)徳島県総合健診センター
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三好 宏和
(財)徳島県総合健診センター
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鎌村 真子
(財)徳島県総合健診センター
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佐々木 春夫
(財)徳島県総合健診センター
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石井 敏博
(財)徳島県総合健診センター
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福田 直子
(財)徳島県総合健診センター
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