EUSガイド下膵仮性嚢胞ドレナージが奏効したgroove pancreatitisの1例
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概要
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症例は49歳男性.CTで帯状の低造影効果を示す膵groove領域と十二指腸下行部の狭窄とを認めた.groove領域に径32×20mmの嚢胞性病変を認め,膵仮性嚢胞を伴うgroove pancreatitisと診断した.保存的治療中に膵仮性嚢胞が増大したため,EUSガイド下膵仮性嚢胞ドレナージ(EUS-guided pancreatic cyst drainage;EUS-PCD)を施行した.これにより嚢胞は縮小して膵炎の病態も改善し,術後37日目に退院となった.術後1年間,再発なく経過している.難治性のgroove pancreatitisに対してはEUS-PCDが有効な治療法となり得る場合もあり,症例により適応を考慮すべきである.
著者
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牧野 直彦
山形大学医学部
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白幡 名香雄
山形県立中央病院 内科
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松田 暁子
山形大学医学部附属病院 消化器内科
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伊藤 美保
山形大学医学部附属病院 消化器内科
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池田 祐之
山形大学医学部附属病院 消化器内科
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戸澤 智浩
山形大学医学部附属病院 消化器内科
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上野 義之
山形大学医学部内科学第二講座
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柿崎 泰明
山形大学医学部附属病院 消化器内科
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斎藤 吉彦
山形大学医学部附属病院 消化器内科
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佐藤 英之
山形県立中央病院 内科
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