地域農業情報ネットワークシステム構築に関する研究(1):-主成分分析による地域情報システムの類型分析-
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概要
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情報通信技術の進歩に伴い,農業においてもパソコン通信やファクシミリ通信,CATV等による情報システムの整備が進展してきた.しかし,それらの情報システムは,地域の特性や特産物などを考慮した形態となっているかは疑問視されている.本研究では,1998年までに情報メディアが設置された267市町村の事例について,地域特性などの統計データを主成分分析により解析し,実施地域の偏りや経済的,社会的,地理的な要因による類型化を試みた.その結果,以下のことが明らかになった。(1)地理的条件に関しては,明確な傾向は見られないがCATVのようなメディアは経済的に豊かな都市部に多い.(2)農産物条件については,園芸や畜産のような気象や市況に影響される農畜産物を生産している地域で情報化が行われている.(3)社会的条件では,国の施策と反して情報化実施に影響していない.(4)経済的条件では,予算と手間のかかるCATVとパソコン通信は活性化した都市において導入されており,経済的要因が情報化実施と情報メディア選択に大きく影響している.
- 農業情報利用研究会の論文
著者
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中野 和弘
Faculty of Agriculture, Niigata Univ.
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町田 武美
School of Agriculture, Ibaraki University
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平石 武
Graduate School of Science and Technology, Niigata Univ.
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大塚 雍雄
Faculty of Agriculture, Niigata Univ.
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町田 武美
School of Agriculture, Ibaraki Univ.
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