ガンマ線スペクトロメトリーにおける`210´Pb,`214´Pbの解析方法に関する検討
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概要
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210Pb濃度を用いた堆積速度の測定や, 石英粒子を用いた光ルミネッセンス年代測定の際に必要となる線量率を測定するため, 筆者らのラボにガンマ線分析システムが導入された. とりわけ堆積速度の算出や年代決定の用途においては, 分析対象となる核種の定量結果によって堆積速度や線量率が変化してしまうため, 定量には正確さが要求される. そこで, 双方の分析で測定される210Pbと214Pbについて, システムに付属するソフトウェア (MCAエミュレーション) が計算するピーク面積を用いた核種濃度の定量のほか, コベル法と関数適合法による手計算を行い, それぞれの値を比較した. その結果, とくに210Pb濃度については, MCAエミュレーションを用いた計算の結果のなかに, コベル法や関数適合法によって得られた値と一致しないものが見られた. この原因として, MCAエミュレーションは, ピークのネット面積を計算する際に, グロス面積から差し引かれるベースライン領域を自動的に設定してしまうこと, このことが, ピーク面積の計算に影響を与えていることが考えられる.
著者
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坂本 竜彦
独立行政法人海洋研究開発機構
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飯島 耕一
独立行政法人海洋研究開発機構
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小栗 一将
独立行政法人海洋研究開発機構海洋・極限環境生物圏領域海洋環境・生物圏変遷過程研究プログラム:海洋工学センター海洋技術開発部
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北里 洋
独立行政法人海洋研究開発機構・海洋・極限環境生物圏領域
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杉崎 彩子
独立行政法人海洋研究開発機構・海洋・極限環境生物圏領域
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坂本 竜彦
独立行政法人海洋研究開発機構・海洋・極限環境生物圏領域
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小栗 一将
独立行政法人海洋研究開発機構・海洋・極限環境生物圏領域
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