微量血液を用いたセルソーターによる食細胞の活性酸素産生能の測定

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概要

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われわれはBassらの方法を改変し,セルソーターを用いて,微量血液で末梢血白血球の活性酸素産生を評価できる簡単な方法を工夫した。この方法により,ヒト末梢血で顆粒球と単球の活性酸素産生能を同時に測定することができた。また,大腸菌を感染させたマウス末梢血中の好中球の活性酸素産生能を,同一個体で経時的に観察することができた。経静脈的に大腸菌を1/10 LD50で感染させたマウスでは,感染初期より活性酸素産生の基礎活性の増加がみられた。一方,腹腔内に大腸菌を1/10 LD50で感染させたマウスでは,活性化は静脈内感染よりも遅れて観察された。また,1/100 LD50の感染では,基礎活性は遅れて上昇し,元に復するのも早かつた。このような食細胞の活性酸素産生能は,菌の排除と非常に良く相関していた。これらのことから,末梢血における好中球の活性化は感染の経路や程度により異なつた形で起こるものと考えられた。
日本細菌学会の論文

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