土壌におけるClostridium perfringensの出現率と生残性について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
土壌1g当りのClostridium perfringensの検出率は,開墾の進んだ畑,古くから使用されている公園ならびに運動場では100%であつたが,新たに作られたサッカーグラウンド,野球場,テニスコート,芝生および工事現場では10∼90%であり,よく開墾された土地ならびにヒトの通行や利用の頻度の高い場所では高い検出率を示す傾向が認められた。なお土壌1g中のC. perfringens数はこの菌が陽性の場合で7∼900であつた。土壌分離株の50%土サスペンジョン中での生残性を検したところ,24時間で接種菌数の1/4∼1/1,000程度に減少したが102∼104は安定して生残した。株によつてはその生残菌が75C, 15分の加熱に耐える菌からなるものと,非耐熱性の菌からなるものがあつた。両株ともに4週間以上にわたつて生残したが,耐熱菌の方が生菌の減少率が低く,長く生残した。土壌分離株の土サスペンジョン中での生残性,α毒素原性および食塩耐性を糞便分離株のそれらと比較したが差異は認められなかつた。なおC. perfringensが土壌中で増殖すると考えられる成績は得られなかつた。
著者
-
小西 健一
富山医科薬科大学 細菌
-
山岸 高由
富山医科薬科大学医学部細菌学・免疫学教室
-
桜井 信也
富山医科薬科大学医学部細菌学・免疫学教室
-
坂本 憲市
富山医科薬科大学医学部細菌学・免疫学教室
-
小西 健一
富山医科薬科大学医学部細菌学・免疫学教室
-
石坂 伸太郎
富山医科薬科大学医学部細菌学・免疫学教室
関連論文
- 176 大腸腫瘍発生の予防的研究 (II報) : Azoxymethane 誘発大腸腫瘍に対する3種生菌の効果(第36回日本消化器外科学会総会)
- 32 特発性小腸穿孔の検討(第16回日本消化器外科学会総会)
- D-15 最近私共の取扱つた食道裂孔ヘルニア症例の検討(第21回日本消化器外科学会総会)
- 30 小腸原発の非上皮性腫瘍(肉腫)の3例(第20回日本消化器外科学会総会)
- 447 肝原発性angiosarcomaの1切除例(第18回日本消化器外科学会総会)
- CC-33 私どもの食道裂孔ヘルニア根治手術術式(第28回日本消化器外科学会総会)
- 98 当教室における胃癌手術の近接成績(第27回日本消化器外科学会総会)
- 6.Bochdalek 孔ヘルニアの1治験例(第10回日本小児外科学会北陸地方会)
- ユスリカ科幼虫の水質指標としての有用性について
- ユスリカ・アレルギーに関する基礎的研究III : 日本産ユスリカ数種の成虫アレルゲンの解析
- ユスリカ・アレルギーに関する基礎的研究II : 日本産ユスリカ数種の幼虫アレルゲンの解析
- 370 ユスリカ・アレルギーに関する基礎的研究 (その5)幼虫及び成虫抗原の解析
- ユスリカアレルギーに関する基礎的研究 : I. 日本産ユスリカ数種の培養法
- 3 日本産ユスリカ族 3 種の培養方法について
- 3.後縦隔 neuroblastoma の1治験例(第11回日本小児外科学会北陸地方会)
- 「私の40年,あれこれ」
- 臨床材料から分離された溶連菌の群,型別について
- マウス IgE 産生を誘導するユスリカ幼虫 Hb の交差反応性について
- 腸球菌による感染性心内膜炎に伴つた膜性糸球体腎炎の1剖検例
- 12.特異な臨床経過を呈した桔腸癌肺転移切除の1例 : 第14会肺癌学会北陸支部
- 土壌におけるClostridium perfringensの出現率と生残性について
- モルモット腸内容物培地におけるClostridium perfringensの発育
- 経口投与されたClostridium perfringensのモルモット腸管における消長について
- 黄連のPropionibacterium acnesリパーゼ活性に及ぼす影響について
- ガスクロマトグラフィーを用いたPropionibacterium acnesのリパーゼ活性測定方法についての検討