質問紙法に対する二三の検討, 第8報 : 肯定型と否定型の質問による回答の差異
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概要
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質問紙調査法においては, なるべく否定型の質問を行なわないことを原則としているが, 自分は小学校児童379名を対象として, 5種類の食物の好嫌について, とくに肯定型の質問を1回, 否定型の質問を2回行なつて比較対照した。これら3回の回答成績は類似していたが, 第1・第2・第3回めの回答を, 各個人別に追求比較すると, 前の回答と後の回答が違う場合をたびたび認めた。その変化の現れ方は, 一般に子どもの好きなみかん, チョコレートは“どちらでもない”から“きらいでない”に変るものが多く, 一般に子どもに嫌われるにんじん, ねぎは“すきだ”または“きらいだ”から“どちらでもない”にかなり多くの者が変り, 回答は不安定であつた。これらのことから, 肯定型と否定型の質問を併せ行なうことによつて, 食物の好嫌に対する子どもの心理をよりよく知ることができるものと考えられる。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文
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