小豆島の飲用水におけるフッ素イオンと齲蝕の関係
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概要
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飲用水中のフッ素イオン濃度と齲蝕の関係を, 一地域について明確にしようとして, 人文地理学的, 地質学的に, 他の地域と隔絶性のある (閉鎖系と考えられる) 小豆島を選んだ。<BR>小豆島は, 内海町, 池田町, 土庄町の3つの町がある。今回の調査研究に際しては, これらの3町の役場の協力を得ることが出来, 全部落の上水道水及井戸水を採取することが出来た。<BR>採取した飲用水については, 齲蝕に関係があると思われる要素について測定した。それはpH値, フッ素イオン濃度と塩素イオン濃度である。<BR>これらの要素と齲蝕の関係については, 最も影響を受け易い小学校児童の齲蝕者率と, 3要因との相関的な関係を検討した。<BR>その結果, フッ素イオン濃度と齲蝕者率の間には明らかな関係が見られた。即ち, フッ素イオン濃度が0.300〜0.399ppmで齲蝕者率は最低になる。又塩素イオン濃度はフッ素イオン濃度に伴つて増加する傾向にある。<BR>地域的にはフッ素イオン, 塩素イオン共に, 島の両側の飲用水に其の含有量が多く, 東の部分には其の量が少なくなつてゆくことがわかる。<BR>pHについてはpH7.0以下の飲用水が大部分である。この島の人々は, 酸性側の水を飲用していることがわかつた。
著者
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