鎖間の凝集エネルギーを導入した一般性の広いゴム状弾性論 : 特にゴム状態〜皮革状態〜硬樹脂状態を表す単一の構成方程式

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概要

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この論文の目的は, 理想ゴム状態を表す従来のゴム状弾性論の代わりに, 鎖状高分子のゴム状態〜皮革状態〜硬樹脂状態を表し, そして従来の網目模型系統の基幹的なゴム状弾性論を総て含むような体系的なゴム状〜樹脂状弾性論を導くことである. そのために, Wang-Guth の第2近似の理論に代表される従来の最も一般的な形式のゴム状弾性論に, 鎖要素間ポテンシャルを導入して, 拡張されたゴム状弾性論を導いた. その結果, 理論面では, その式形が網目系統の理論の骨格部分に属するすべてのゴム状弾性論の構成方程式と同型で, それらの構成方程式を代表しうる一般普遍性を備えた第2〜第0近似構成方程式が導かれた. そして実際面では, この理論の構成方程式に含まれる鎖間の凝集エネルギーを連続的に変えれば, 非結晶性から弱結晶性までの鎖状高分子のゴム状態と硬樹脂状態の間の状態が連続的に描写されることが確かめられた.
社団法人日本ゴム協会の論文

著者

佐藤良泰
信州大学繊維学部

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