Penicillium chrysogenum Q 176によるフェニル酢酸の酸化的代謝に関する研究(補遺)
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概要
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(1) 国内各地の土壌から種々の芳香族化合物を唯一の炭素源として資化する細菌約160種を分離し,その46種につきフェニル酢酸,o-, m-, p-ハイドロオキシフェニル酢酸,ホモゲンチジン酸,ホモプロトカテキウ酸,ベンジルアルコール,マンデル酸,ベンツアルデハイド,安息香酸,サルチル酸, m-, p-ハイドロオキシ安息香酸,ゲンチジン酸,プロトカテキウ酸,フェノール,ハイドロキノン,カテコール,レゾルシン, o-, m-およびp-クレゾールの22種の芳香族化合物に対する資化性をしらべてこれを明らかにした. (2) この46種のうちからフェニル酢酸に対して資化性を有する26種の菌体を選び出し,それぞれにつきadaptive patternによるフェニル酢酸酸化経路の解析を行った結果,細菌類によるフェニル酢酸の酸化経路にはPen. chrysogenum Q 176に見られる経路の他にm-ハイドロフェニル酢酸とホモゲンチジン酸とを経て酸化される経路ならびにm-あるいはpハイドロオキシフェニル酢酸とホモプロトカテキウ酸とを経て酸化される経路の存在を見出した. (3) p-ハイドロオキシフェニル酢酸適応菌はホモプロトカテキウ酸を適応的に酸化するが, 2, 4, 5-トリハイドロオキシフェニル酢酸を酸化しない.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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