醗酵微生物のファージ現象に関する研究 : (第5報) アミラーゼ生産菌ファージの一般的性質
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概要
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前報で分離したファージ株の血清学的相互関係,宿主域等を調べ, P1, P2, P3およびPKは系統的に全く相異なること,P1TはP1の変異株でP1より遙かに多くの菌株を侵し得ること, PK7, PK10はPKのclear plaque mutantであることを確認した.これらのファージはアミラーゼ生産菌を好んで攻撃する傾向をもつが,その他のB. subtilis(納豆菌,醤油細菌を含む)にも作用する例がある. P1, PlT, P2のそれぞれに耐性をもつ変異株をB. subtilis Hから採った. PK7, PK10のそれぞれに耐性の変異株も採ろうとしたが,目的の耐性株H/PK7, H/PK10は得られず, H(PK),すなわち溶原株が得られた.これらの耐性株や溶原株は原菌嫌と同等のアミラーゼ生産能を有する.以上の知見を中必にして細菌アミラーゼ工業におけるファージ対策について概論した.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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