醤油諸味り粘度と濾過性に関与する麹菌酵素系の解析
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概要
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醤油諸味の粘度と濾過性に関与する麹菌酵素系を段階的重回帰分析を用いて解析した. (1) 諸味粘度の予測式にはステップ1でCMC糖化酵素(決定係数:R2, 0.478,以下同),ステップ2でペクチン液化酵素(0.550),ステップ3でペクチンリアーゼ(0.647)が選択され,説明変数として取り入れられた. (2) 濾過性の予測式にはステップ1でペクチン液化酵素(O.510),ステップ2でCMC糖化酵素(0.546),ステップ3でペクチンリアーゼ(0.577),ステップ4でペクチン酸液化酵素(0.607)が説明変数として選択された. (3) 諸味粘度に対して寄与率の大きな酵素はペクチン液化酵素(21.3%),ペクチンリアーゼ(19.7%), CMC糖化酵素(17.4%)であった. (4) 濾過性に対して寄与率の大きな酵素はペクチン液化酵素(22.0%),ペクチンリアーゼ(18.3%),ペクチン酸液化酵素(9.7%), CMC糖化酵素(8.4%)であった. (5) 諸味粘度と濾過性との相関係数は-0.772(1%有意)であった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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