ユーグレナ (Euglena gracilis z) のセリンヒドロキシメチル転移酵素, L-スレオニンアルドラーゼの存否について
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概要
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(1) 原生動物で光合成能を持つユーグレナ(Euglena gracilis z)にセリンヒドロキシメチル転移酵素(SHMT)およびL-スレオニン(およびL-アロスレオニン)をアセトアルデヒドとグリシンに分解するアルドラーゼ活性を見出した. (2) 酵素の細胞内局在性を調べたところ,細胞可溶画分,ミトコンドリア,葉緑体にはSHMT活性, L-アロスレオニンに対するアルドラーゼ活性のみならずL-スレオニンに対するアルドラーゼ活性も認められた.一方,ミクロソームには先述の酵素活性は認められなかった.また,m-SHMTとs-SHMTはDEAE-セルロースによるカラムクロマトグラフィーで分離可能であることがわかった. (3) ユーグレナにはグリシン+アセトアルデヒド〓L-スレオニンの相互変換の代謝経路が存在した. (4) SHMTはL-アロスレオニンおよびL-スレオニンに対するアルドラーゼ活性を持ち合わせ, SHMT, L-スレオニンアルドラーゼおよびL-アロスレオニンアルドラーゼは同一酵素タンパク質であることがわかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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