Bacillus polymyxa No. 271の生産する高粘性多糖類(第5報) : 休止菌体による多糖類の生成
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概要
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Bacillus palymyxa No. 271の休止菌体を用いて多糖類の生成機構について実験を行ない,次の結果を得た. (1) 多糖類はリン酸緩衝液中でpH 6.1近辺において最も多量に生成し,酢酸緩衝液,クエン酸緩衝液およびトリス緩衝液中ではほとんど生成しなかった. (2) 多糖類の生成に影響を与えるMn2+は菌体増殖時に必要であり, Mn2+を添加しない培養液から回収した休止菌体は反応液中にMn2+を添加しても多糖類を生成することができなかった. (3) シアン化ソーダ,モノ沃素酢酸,ジニトロフェノール,アジドなどを反応液に添加すると多糖類の生成は強く阻害されたが,弗化ソーダによる阻害は比較的緩和であった. (4) 培養液中のMn2+の存在に関係なく4種類のオリゴ糖が生成され,そのうちの3種類をD-glucopyra-nosyl-D-mannose, isomaltose, α-isomaltosyl-D-mannoseと同定した.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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