イネの根による酢酸フェニル水銀の吸収と水銀の分布
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概要
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203Hg標識酢酸フェニル水銀(PMA)を水耕液あるいは土壌に加え,生殖生長期のイネの根による吸収実験を行なった,水耕実験では,水銀として5.85 ppm添加の場合は3日後に,0.55 ppm添加の場合は6日後に萎凋があらわれたのに対して,土耕実験ではそれより多量のPMAが添加されたにもかかわらず,イネは正常に生育して完熟後採取できた.水耕イネが多量の水銀を吸収したのに対して,土耕イネではぎわめて少量の水銀を吸収したのみであった.植物体中の水銀分布は,根には多いが地上部は少なく,茎の上部に行くにしたがって減少するが,玄米部分にはやや多かった.PMAのいもち病防除薬量の100年分を土壌に混入してえられた玄米には0.61ppmの水銀が,また10年分添加区の玄米には0.20 ppmの水銀が含まれていた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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