茶葉の中性リボヌクレアービ (RNase C1) の精製と性質
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概要
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茶葉に含まれる核酸分解酵素の全貌を明らかにするために,今回はDEAE-セルロースカラム非吸着画分に含まれる酵素を調べた. この画分中に3種の中性RNaseの存在を見出し,うち1種(RNase C1)をトヨパールHW-55 F, CM-セルロースおよびセファデックスG-75のカラムクロマトグラフィーにより精製した. RNase C1は至適pHが7.0で,等電点を9.4に持つ塩基性タンパクである.分子量はセファデックスG-75によるゲル濾過から約8500と推定され,これまでに茶葉より得られたRNaseに比べ非常に小さかった. 本酵素はRNAを分解してグアノシン2, 3-環状リン酸を速やかに放出し,反応の初期には他のヌクレオチドはほとんど認められなかった.また生成オリゴヌクレオチドの3-末端には主としてグアニル酸が存在していることから,グアニル酸の3-側のホスホジエステル結合に特異性の高い酵素であることが明らかになった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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