Clostridium属細菌のポリガラクチュロナーゼ作用
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概要
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1. 4株のClostridium属細菌のPG作用を比較した結果, W2の液化型PG以外はいずれも微弱なものと認められた. 2. Clostridium属細菌のPG作用の最適pH価は6.0附近にあり, 45°で最も作用力強く, 70°で20分間保持するときは不活性化され,ニッケル,マンガン,亜鉛の微量のイオンで作用力が促進された. 3. ペクチン酸に作用したときの生成物をペーパークロマトグラフによつて検出した結果, E4, K17ではdi-及びmonogalacturonic acidが, W2ではtri-, di-, monogalacturonic acidがW5ではD-ga_??_acturonic acidのみが確認出来た.この事実より細菌のPGにも種々の型があり,菌株毎にそれらの生産組成が異るものと考察した. 御懇篤なる御指導を賜わつた京大片桐英郎教授に深謝し,御激励頂いた北原覚雄教授に感謝の意を表する.又クラリナーゼを御寄賜下さつた岩崎康男博士,貴重な試薬を快よく御恵与下さつた岡山大学小沢潤二郎氏, pH測定に御援助下さつた大阪工業試験場高松支所久保勝技師の各位に感謝する.尚本実験は本学学生穴吹吉夫,真部正敏両君の助力によるところ大であつた併せて感謝の意を表する.費用の一部は文部省の昭和28年度科学研究助成補助金によつた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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