蚕体組織のTransaminaseについて
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概要
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1) 5令中の蚕の絹糸腺,消化管及び脂肪体の各組織中には種種のtarnsaminaseが存在することを明らかにした.しかし体液ではtransaminase作用は認められなかつた. 2) 5令中transaminase活性度の変化はいずれも同様の傾向を示し, 5令4日前後に於て最も強く, 5令初期及び熟蚕期には低下している.この傾向は絹糸腺に於ける絹蛋白質の合成速度と平行するようである. 3) 19種のアミノ酸とpyruvic acid, oxalacetic acid及びα-ketoglutaric acidの3種のα-ケト酸との間の反応を絹糸腺組織について検索し, glntamic-pyruvic, glutamic-oxalacetic及びaspartic-pyruvic transaminaseの3種が特に顕著であるが,その他のアミノ酸に関するtransaminase作用も明らかに認められ,これらの各種のtransaminaseは蚕体内でのアミノ酸の桐互転換に重要な役割を演じているものと推定される.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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