自家末梢血幹細胞移植から24カ月後に発症したde novo B型肝炎の1例
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概要
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症例は60歳代男性.多発性骨髄腫に対して2度の自家末梢血幹細胞移植を含む大量化学療法を施行,その後寛解を維持していた.2度目の移植から約24カ月後に著明な肝障害が出現した.当初はHBV感染症との認識はなかったが,過去の保存血清よりHBV既感染と判明し,de novo B型肝炎と診断した.主にリツキシマブとステロイド併用の化学療法によるHBV再活性化について,2009年に厚生労働省からガイドラインが発表された.末梢血幹細胞移植後のHBV再活性化はそれらと比較して発症が遅いと報告され,病態も異なる.本症例は移植から約24カ月後に免疫抑制剤の投与なく肝炎を発症した.末梢血幹細胞移植後のde novo B型肝炎の発症予防には更に長期のモニタリングが必要であり,今後管理体制の確立が求められる.
著者
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鴨志田 敏郎
日立総合病院病理科
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鴨志田 敏郎
日立総合病院内科
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小林 克誠
(株)日立製作所日立総合病院内科
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鴨志田 敏郎
(株)日立製作所日立総合病院内科
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大野 元子
(株)日立製作所日立総合病院内科
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太田 弓子
(株)日立製作所日立総合病院内科
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大河原 敦
(株)日立製作所日立総合病院内科
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柿木 信重
(株)日立製作所日立総合病院内科
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新島 光起
(株)日立製作所日立総合病院内科
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石川 晶久
(株)日立製作所日立総合病院内科
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平井 信二
(株)日立製作所日立総合病院内科
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工藤 大輔
(株)日立製作所日立総合病院内科
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門馬 由梨子
(株)日立製作所日立総合病院内科
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千勝 紀生
(株)日立製作所日立総合病院内科
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品川 篤司
(株)日立製作所日立総合病院内科
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岡 裕爾
(株)日立製作所日立総合病院内科
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