呼吸機能検査におけるCOPD診断基準の導入
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概要
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目的:2009年6月より慢性閉塞性肺疾患(COPD)の早期診断を目的に,「人間ドック健診,判定及び事後指導に関するガイドライン」に従い,呼吸機能検査判定にCOPDの診断基準を導入した.本判定基準の有用性を評価すること,および適切な運用について考察することを目的に検討した.対象と方法:2009年6月から2010年5月までの1年間に当センターで人間ドックを受診し,呼吸機能検査を実施した16,744例(男性10,108例,女性6,636例)を対象とした.1秒率70%未満,かつ%1秒量80%未満の場合は受診勧奨とし,2009年9月からは喫煙歴と病歴を加え総合的に判定した.受診勧奨基準該当者数,病院紹介者数,臨床診断の内訳,ならびにCOPDと診断された者の臨床病期について調査した.結果:16,744例中475例(2.8%)が受診勧奨と判定され,235例が病院紹介となり,前年比20倍の紹介者数となった.診断結果判明例200例のうち,144例(72.0%)がCOPDと診断され,うち21例に投薬治療が開始された.COPDと診断された者のうち,25%がI期,67%がII期,8%がIII期であった.結論:COPDの早期診断と治療に本判定基準は有用と考えられた.
- 日本人間ドック学会の論文
著者
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名和 健
(株)日立製作所日立総合病院医務局
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平井 信二
(株)日立製作所日立総合病院内科
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柄澤 宏
(株)日立製作所日立総合病院 日立総合健診センター
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名和 健
(株)日立製作所日立総合病院 内科
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村長 道子
(株)日立製作所日立総合病院 日立総合健診センター
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南波 亮一
(株)日立製作所日立総合病院 内科
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山本 祐介
(株)日立製作所日立総合病院 内科
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佐々木 伸夫
(株)日立製作所日立総合病院 日立総合健診センター
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平井 信二
(株)日立製作所日立総合病院 内科
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