ブドウの窒素栄養診断の指標としての葉柄内アミノ酸

概要

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ブドウの窒素栄養状態の診断法については旧来から種々の方法で行なわれている。本実験は別の角度から, アミノ酸, アミドを指標とした診断法の可能性について検討した。窒素の施用濃度を変えて, デラウエアを砂耕して, その葉柄内のアミノ酸, アミドについて葉内窒素含量との関連から調査したところ, グルタミンとアスパラギンが診断の指標となるものと考えられ, 窒素不足のときには両者は余り検出されず, 窒素適量のときには多量のグルタミンが検出され, アスパラギンは余り検出されなく, 窒素過剰の時には多量のグルタミンとアスパラギンが検出された。窒素の施用時期を変えて, 葉柄内のグルタミンについて葉内窒素含量との関連から調査したところ, これが窒素の施用, 無施用に. よつて葉内窒素含量と同様強く影響を受け, 生育初期を除いて, 窒素施用期間中には多量のグルタミンが検出され, 無施用期間中にはほとんど検出されなかつた。しかも, 季節的な含量の変動は葉内窒素含量の場合に比べて甚だ少なかつた。
園芸学会の論文