花こう岩土壌における数種の果樹幼木に対する4要素の肥効の相違
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概要
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1. 瀬戸内海沿岸部には花こう岩土壌からなる果樹園が多い。そこで花こう岩の風化過程中の土壌である残積土 (通称マサ土) の未耕土について, はち植のモモ, カキ, カンキツ, ブドウ, ビワ, およびクリの幼樹を用い, 肥料4要素の肥効試験を行なつた。2. その結果, 無窒素区ではいずれの果樹も生育がはなはだしく劣つたが, 無りん酸区ではさらに生育が悪かつた。ただし, クリだけは無りん酸区においてもよく生育した。無石灰区では, カンキツ以外にはその影響がみとめられなかつた。無加里区では各果樹とも4要素区と同程度あるいはそれ以上によく生育した。たい肥加用区では各果樹とも最もよく生育した。3. 供試土壌の分析結果は, 土壌 pH 4.8, 粘土含量10%, 腐植含量 0.079%, 全窒素 0.013%, 有効性りん酸 0.0038%, 有効性加里 0.056%, 置換性石灰 0.316mg/100g, 置換性苦土 3.33mg/100g, 窒素吸収係数 98mg/100g, りん酸吸収係数212mg/100gである。
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