日本ナシの果実の発育に関する研究 (第1報) : 日本ナシの未熟果に含まれるゼアチンならびにその関連化合物の分離
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概要
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日本ナシの未熟果に含まれるサイトカイニンについて研究した.未熟果からのエタノール抽出部をペーパークロマトグラフィーで分画し, タバコ(Wisconsin No. 38)髄カルスでサイトカイニンの活性を検定した. その結果Rf 0.6のバンドに強い活性を認めた.エタノール抽出部をさらにpH 8.4に調節し, n-ブタノールで抽出した. ついでn-ブタノール抽出部をDo-wex-50 (H+) のイオン交換樹脂に吸着させ, 水およびアンモニアの順で溶出し, それらのフラクションのサイトカイニンの活性を検定した. その結果アンモニアフラクションに強い活性を認めた.活性のあるアンモニアフラクションをさらに微粉末セルロースの薄層クロマトグラフィーおよびSE52をカラムとしたガスクロマトグラフィーで分析した結果, サイトカイニンとしてゼアチンの存在を認めた. またゼアチン関連化合物であるジヒドロゼアチンの存在も推定された.
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